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2022.01.04
オンライン社会科見学を実施しました
一般社団法人アルバ・エデュが実施している「オンライン社会科見学」の受入をすみだ水族館で実施しました。飼育スタッフと一緒に館内を巡るオンラインツアー形式の配信で、1時間で約850名の方に見学いただきました。普段なかなか水族館に行けなくても、オンライン上で飼育スタッフとリアルタイムでお話ししたり、いきものたちの姿を見たりすることで、コミュニケーションの機会をつくることができました。本コラムではそのようすを紹介します。
2021年12月7日、「すべての子どもに話す力を」をミッションとする一般社団法人アルバ・エデュ※が実施している「家庭環境による教育格差・体験格差をカバーする」取り組み、「オンライン社会科見学」の受入をすみだ水族館で実施しました。飼育スタッフと一緒に館内を巡るオンラインツアー形式の配信で、1時間で約850名の方に見学いただきました。
今回配信を見るこどもたちは、「こども第三の居場所」「こども食堂」から参加。普段なかなか水族館に行けなくても、オンライン上で飼育スタッフとリアルタイムでお話ししたり、いきものたちの姿を見たりすることで、コミュニケーションの機会をつくることができました。
オンライン社会科見学のようす
当日は、17時からオンライン社会科見学の配信がスタート。実際に来館しているような雰囲気を楽しんでいただくために、入口から配信を始め、自然水景エリア、クラゲエリアと順に進みながらいきものたちの紹介をしていきました。また、ツアーの途中でいきものにまつわる3択クイズを行うなど、こどもたちにも参加いただく時間も設けることで参加者が一体となって楽しむことができました。
さらに、オットセイの紹介では飼育スタッフの目線でゴハンのようすを配信。普段飼育スタッフしか入ることのできない場所からの視点を見ていただけるのは、オンラインだからこそ可能な体験となりました。そのほかにも、チンアナゴやウミガメ、金魚やペンギンなど、すみだ水族館に暮らすいきものを参加者のみなさんに知ってもらい、楽しんでもらえた見学になりました。
館内の水槽の紹介が一通り終わったところで、最後に質疑応答のコーナーも実施。参加者からは「サメとかの大きな魚はどうやって水槽に入れたのですが?」「ペンギンは水の中で息をできるの?」など、いきものや飼育スタッフに関するたくさんの質問をチャットに寄せていただきました。リアルタイムでのやりとりができたため、オンライン上でもつながりを感じられたり、いきものたちにたくさん興味を持ってくれていることが伝わりました。飼育スタッフにとっても非常に嬉しい交流で、あっという間の1時間となりました。
ひとりでも多くの人に水族館への来館機会がつくれるように
今回、初のオンラインでの館内ツアー配信の実施となりました。たくさんの方に同時に共通した情報をお届けできるという、オンラインならではの体験を我々自身も感じることができました。
また、日頃は来館いただいたお客さまに向けていきものたちを好きになっていただけるように、さまざまなプログラムを実施していますが、いきものや水族館に興味がなかった方々に、いきものたちの魅力を伝え、関心を持っていただく機会をつくることも、我々水族館の大切な役割のひとつです。
さまざまな理由から来館することが難しい人たちにも、水族館のいきものたちにふれる機会を持ってほしい。今回のように、未来を担う多くのこどもたちに、すみだ水族館に暮らすいきものたちを通じて、いきものへの興味を持ってもらうきっかけをつくることで、いきものたちとお客さまがもっと近づけるような架け橋になれればと思っています。
そしてすみだ水族館がきっかけとなり、いきものを好きになり、興味を持ち、大切にしたいと思える、やさしい気持ちの連鎖が生まれるようなアクションを起こしていきたいと思います。
*一般社団法人「アルバ・エデュ」とは
アルバ・エデュは、教育課程で欠落するコミュニケーション能力の公教育への導入を行うことで、日本の次世代育成に寄与することを目的として設立されました。
2019年度には自治体へのカリキュラム提供を開始し、小学校1年生~中学校3年生まで9学年分の教材・指導の手引き・補助教材を作成し、教員が日常的にプレゼン教育を行えるようにしました。新学習指導要領に対応した「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」を実現する教材です。
研修やモデル授業の要望も増えており、全国各地へ赴くことができるように、講師とファシリテーター養成のための講座を開催しています。
2020年3月の全国一斉休校時には、「子どもたちの学びを止めない」ためにオンラインで各界の第一人者の授業を届ける「オンラインおうち学校」を創設。2021年10月末現在、10,243名の子どもたちに授業を届けました。体験学習が中止となってしまった子どもたちと、施設、農家、工場などを繋ぎさまざまな「オンライン社会科見学」の企画にも挑戦してきました。現在では、コロナ禍で孤立化している層、経済的に体験貧困に陥っている家庭に向けての「オンラインおうち学校」を配信すべく、助成金をいただいて「子ども第三の居場所(日本財団運営)」等へ届けています。