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2022.12.06
金魚文化を未来につなぐ「東京金魚プロジェクト」~2022年の館外活動報告~
すみだ水族館のある東京は、かつて金魚の養魚場がたくさんあり、「金魚の三大産地」の一つとして数えられ、多くの家庭で金魚は家族の一員とされてきました。「東京金魚プロジェクト」はそのような東京の金魚文化を未来につなぐことを目的とした取り組みです。すみだ水族館では、水族館を飛び出して、金魚を通じて暮らしの中でいきものをめでる優しい気持ちの大切さを伝えています。2022年は、2件の館外イベントに参加しましたので、そのようすを紹介します。
ひきふね図書館「魅力がいっぱい!金魚の世界」
墨田区立ひきふね図書館で、2022年7月5日(火)~7月28日(木)にて「東京金魚」の展示をいたしました。
期間中は、「魅力がいっぱい!金魚の世界」と題し、金魚の歴史や生態を紹介する展示や、展示を見ながら回答するクイズ企画、子どもたちによる金魚のぬり絵の掲示を実施しました。
7月16日(土)、17日(日)には、飼育スタッフによる金魚ミニ講座を開催。
2日間で合計45名の子どもたちにご参加いただき、金魚の成り立ちや生態についてお伝えいたしました。また、すみだ水族館で初めて孵化したエドニシキの稚魚をお披露目しました。
子どもたちからは「自然にいないなんてびっくりした!」「金魚を育ててみたい」という声や、たくさんの質問をいただきながら、和気あいあいと楽しく知っていただきました。
ミニ講座に合わせて金魚も展示しました。
また、工作ワークショップを開催。金魚を構成する色素である5色(赤・白・黒・黄・銀)の紙を金魚の型紙に貼り、オリジナルの金魚を作る「きんぎょ色あわせ」のワークショップを行いました。2日間で125名の子どもたちが参加してくださり大盛況でした。
北斎祭り「金魚ねぷたワークショップ」への協力
10月22日(土)に、すみだ北斎美術館で開催された「金魚ねぷた作りワークショップ」に金魚リヤカーを出張展示いたしました。金魚リヤカーは金魚売りを再現した屋台で、普段はすみだ水族館内に展示しています。コロナ禍で出張展示をしばらくお休みしていましたが、今回、約2年ぶりに復活しました。
金魚リヤカーは、当時の金魚売りが引いていた屋台をリメイクしていただいたものを利用しています。
過去にはリヤカーを引いて金魚を売り歩いた”金魚売り”が存在し、その金魚売りは、金魚を売った後も「金魚の調子はどう?」と、金魚と暮らす人々と気さくに会話をして回り、「金魚」と「金魚売り」は人と人を結ぶ地域のコミュニティづくりの一役を担っていたそうです。
屋台にはワキン、リュウキン、デメキン、タンチョウ、ピンポンパールの5種類の金魚を展示
ご参加された方からは「はじめてみた種類がいる」「綺麗」など多くのご感想をいただきました。
子どもたちには一緒に開催した「きんぎょ色あわせ」のワークショップにもご参加いただき、金魚を通してたくさんのみなさまとコミュニケーションをとることができました。
後世に伝えたい金魚文化
すみだ水族館では常時約15品種の金魚を展示しています。
これからもすみだ水族館は、人間の暮らしと共に愛され続けている金魚と、地域にある水族館としてかつての金魚売りのように地域コミュニティを結び、金魚文化を伝え続けてまいります。
すみだ水族館で暮らす金魚にも、ぜひ会いに来てくださいね!