コラム

2024.08.30

今年もアオウミガメの産卵地を清掃!「小笠原諸島ビーチクリーン」

2011年6月に世界自然遺産に登録された小笠原諸島は、国内最大のアオウミガメの産卵地です。すみだ水族館は、現地で行われている保全活動に賛同し、開業よりウミガメの赤ちゃんを1年間育てて小笠原に還す活動を行ってきました
今回は、AQTION!パートナーである朝日信用金庫さまに協力いただき、ウミガメの産卵地のビーチクリーンを実施しました。すみだ水族館としては2年連続の開催です。

※現在は、認定NPO法人エバーラスティング・ネイチャーが主催する、ウミガメジョイントブリーディングプログラムに参加しています。

アオウミガメの産卵時期を迎える前に

アオウミガメの産卵のピークは、毎年6月~7月。100キロを超えるメスのアオウミガメたちが海岸に上陸し、夜間に産卵を行います。‌


産卵後海にかえるアオウミガメ

海浜に障害物があると、産卵の妨げになったり、卵から孵ったアオウミガメの赤ちゃんがひっかかり、海へ戻れなくなる可能性があります。‌
そのため今年はアオウミガメの孵化を迎える前の4月上旬に実施。実施場所は、小笠原の洲崎というウミガメの産卵が見られるエリアで行いました。‌

小笠原諸島でビーチクリーンを実施

ビーチクリーン当日、清掃活動を始める前に、小笠原海洋島研究会(BOISS)の猪村さんに講義をしていただきました。BOISSは、島の自然と島民が共生できる豊かな島の実現に寄与することを目的に活動をしているNPO法人です。‌
小笠原には国境を越えて海ごみが漂着しやすいことや、どのようなものが流れ着いているかなど、小笠原の海ゴミの現状を教えていただきました。‌


講義中のBOISS猪村さん


熱心に参加する朝日信用金庫のみなさん

「小笠原も都心も川や海でつながっている。一人ひとりができることに取り組むことが大切ですね」‌
小笠原でビーチクリーンをするだけではなく、どこにいてもできることがあるということを改めて参加者で確認しました。‌

ビーチクリーンの場所へ移動し、全員で手分けをして開始。ゴミの種類を仕分けつつ、力をあわせて拾っていきます。最終的には、海外の漁具や、プラスチックの浮き球などを回収。回収量は約2㎥に到達しました。‌


海外の漁具が見られます


プラスチックの浮き球が増えているとのことです


回収したゴミは大きな袋にまとめます


ビーチクリーン完了。産業廃棄物として都心へ送っていただきます

すみだ水族館が目指すこと

すみだ水族館は、小笠原村との協定を締結し、開業前より提携しています。「小笠原大水槽」は、国内に5つしかない世界自然遺産(2023年現在)であり、日本が世界に誇る豊かな自然が東京にもあるということや、小笠原諸島の自然をもっと知っていただきたいという思いのもと、小笠原村各所から協力やアドバイスをいただき展示ができています。‌

今回は朝日信用金庫さまにご支援いただき、ビーチクリーンをご一緒にさせていただくことができましたが、今後もお客さまに小笠原エリアを楽しんでいただくために、社会課題への取り組みを続けていきたいと考えています。‌

2023年9月に公開した常設展示「オガサワラベース」を中心に、自然環境だけではなく、産業観光や教育面の発信や取り組みも進めていきます。‌

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