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2018.08.12
【対談】さかなクン×吉田類「世界の金魚と世界のビールの魅力とは?」
「東京金魚ワンダーランド2018」を開催中のすみだ水族館では、世界各地で生み出されてきたさまざまな金魚とビールを一緒に楽しめる「世界の金魚ビアホール」を開催中。
今回、お魚のプロフェッショナルであるさかなクンと、各国のお酒に精通する吉田類さんに、“世界の金魚”と“世界のビール”の魅力について対談いただきました!
「東京金魚ワンダーランド2018」を開催中のすみだ水族館では、世界各地で生み出されてきたさまざまな金魚とビールを一緒に楽しめる「世界の金魚ビアホール」を開催中。
今回、お魚のプロフェッショナルであるさかなクンと、各国のお酒に精通する吉田類さんに、“世界の金魚”と“世界のビール”の魅力について対談いただきました!
【さかなクン】
金魚ちゃんは、私たちに愛されるために生まれてきたお魚だと思います。
今から1500年以上前に、中国で赤いフナちゃんが見つかったのが始まりといわれます。普通は黒っぽい色をしているはずのフナちゃんが突然変異で赤くなっていたわけなのですね。
たいせつに飼育、繁殖が繰り返されているうちにひれの長い金魚ちゃんや丸っこい体型の金魚ちゃん、こぶのある金魚ちゃんなど様々な特徴を持つ金魚ちゃんに品種改良されました。
一つ一つの金魚ちゃんは愛情と情熱によって生まれてきたお姿なのですね!!
さかなクン
【吉田類】
僕はお酒の番組で、これまでに下町の金魚の養殖池や金魚屋さんを何軒か回ってるんですね。
金魚はこれからもまだまだ変化していくという、種類が無限大にあるわけじゃないですか。
バイオテクノロジーなんですけどDNAを組み替えるということじゃなくて。掛け合わせで生まれていくわけでしょ。それはごく自然な生まれ方でもあって、それが世界中に広まっているというのがおもしろいなあと思いました。
吉田類さん
【さかなクン】
金魚ちゃんは中国がふるさと。
室町時代頃に日本に伝わり、様々な品種がうまれ、海外にもどんどん輸出されて、アメリカではコメットちゃん、イギリスではブリストル朱文金ちゃん、他にもさまざまな金魚ちゃんが誕生したといわれます。
やっぱり夏の季節は、赤をはじめ様々な美しい色と模様、ひれの長ーいドレスを着たようなあの姿を見ていると、何とも言えない清涼感があって、夏に合いますね!!
金魚は中国でフナから生まれました。
【さかなクン】
ギョギョッと感動がつまって、もう素晴らしいでギョざいますね!
金魚は赤くてきれいな色をしているイメージですけども、実は中には、アズマニシキちゃんやエドニシキちゃん、ブリストル朱文金ちゃんのように青が入ったり、まだら模様だったり、クロデメキンちゃんのように真っ黒だったり多様な美しさがギョざいます。
すみだ水族館さまの展示は、夜のお祭りのような雰囲気を醸し出されていて素敵です。暗い中の空間が金魚ちゃんの幻想感をさらに引き出してくださっているなぁと感じます。
暗い背景に金魚の鮮やかな色が浮かび上がる
【吉田類】
それと館内で見た金魚屋台。江戸時代に金魚売りが引いていたようなものなんですけど。のれんがかかっていたりして、どう見ても一杯飲みたくなる(笑)。
ちょうちんも吊ってあったりして。この辺が金魚とビールが結びつくところなんじゃないかな。僕の場合はもともと水族館へ行ってもお酒が必ずついて回るというか(笑)。もちろん夏だとビールを飲みながらです。
金魚売りが実際に使っていたリヤカーをリメイクした金魚屋台
【吉田類】
僕は旅をずっと続けているので、振り返ってみたらいろんなビールをいっぱい飲んでるんですね。
外国でいうと、中国のチンタオとか、サンミゲルというフィリピンのビールとか。ヨーロッパはもちろんどの国でも飲んでいて、ベルギーのヒューガルデンなんかのホワイトビールとかもね。
でも最初にはまったのはイギリスなんですよ。ロンドンのパブですね。バスピエールエールっていうドラフトでして、上面発酵ですけど軽いんです。苦さもちょっと抑えてあって飲みやすいんですね。
ビールはドイツが一番日本に近いでしょうかね。国ごとに特色があります。
世界各国の代表的なビール
【さかなクン】
すみだ水族館さまの展示で改めて世界の金魚ちゃんの魅力に気付かせていただきました。
ブリストル朱文金ちゃんはイギリスっぽい雰囲気が漂っているような気がします!!ハート型の尾ひれもオシャレ!!模様もイギリスの国旗にも似てるような。
尾ひれがハート型をしたブリストル朱文金
【さかなクン】
コメットちゃんはほんとにアメリカって感じで、彗星のようにシュッとひれが伸びて、おばけのQ太郎ちゃんに出てくるドロンパちゃんみたいな。(一同爆笑)
キザな感じが似てるなと。お国柄が金魚ちゃんにも不思議と出ていますね。
アメリカで生まれたコメット
【さかなクン】
日本でもエドニシキちゃんは江戸って感じがありますし、リュウキンちゃんは琉球から日本に入って来たから「琉金」ちゃんなんですものね。
【吉田類】
リュウキンなんかの赤い色は、沖縄など南国の明るい陽射しとかをイメージさせますよね。それがまた水槽の中にあるので涼しく感じられます。
涼をとるのには一番いいんじゃないですかね。
琉球を経由して日本に広まったリュウキン(琉金)
【吉田類】
もともと僕は魚を釣るのが上手でして。幻の魚といわれるイトウという魚がいてね。今では北海道の北部でしか住んでいないんですよ。北海道の天塩産地に朱鞠内湖という大きな湖があって、そこへ釣りに行きまして。
【さかなクン】
イトウさま!!あの魚偏に鬼と書く、巨大魚でギョざいますね!!
【吉田類】
そう、20年かかってやっと1匹釣れたとかね、それが普通なんですよ。
それを1時間半で3匹も釣ったの。
【さかなクン】
ギョエーー!!3匹も!!
【吉田類】
金魚とあまり関係ないけど(笑)
野生のいきものと関わることはもともと多い。この前はヒグマに会ってきたので。
【さかなクン】
すギョいですね~!
釣りをする人たちは、海で小さい赤いお魚が釣れると、全部いっしょくたに「また金魚だ」ポーン!「また金魚だ」ポーン!って放っちゃうんですよね。ネンブツダイちゃんやクロホシイシモチちゃんとか。
ハタ科の小型種にはキンギョハナダイちゃんっていうお魚もいるでギョざいます。
キンギョハナダイ
【さかなクン】
さかなクンは普段そんなにお酒は飲まない方なのですけども。
それぞれのお国のギョ自慢の金魚ちゃんを見ながらいただくビールって絶対おいしいに違いないと思いました。
こういうビールのいただき方があるんだぁ、こういうお魚の味わい方があるんだぁっと、すギョくワクワクします。
今年の夏は、そうやって金魚ちゃんとビールちゃんをともにいただきたいなぁ・・あっ、金魚ちゃんは食べませんよ(笑)。
【吉田類】
僕はですね、金魚の水槽を見ながらビールを飲んで、そこで一句というのを。
下町の金魚屋さんで見てた時にね、尾ひれの大きい金魚がいて、泳ぐと水草がぶるぶるっと震えるんですよ。酒飲んだ時もぶるっと震えるじゃない。(一同爆笑)
それで酔うのと似てるなぁというので詠んだことがある。
“酔ひに似て 金魚ぶるっと ひるがえる”
【さかなクン】
すギョーい!!(拍手)
【吉田類】
金魚はまだ何句か詠んでますよ、必ずビール飲みながらですね。やっぱり想像力をかきたてるんじゃないでしょうかね。
【さかなクン】
いいですねー!何か私も詠みたくなってきました(笑)。
では、さかなクンも。
“金魚ちゃん みんなにハッピー ありがとう”
【世界の金魚ビアホール】
開催期間:2018年6月30日(土)~9月30日(日)
開催時間:9時00分~21時00分
開催場所:5F「江戸リウム」
展示品種:コメット、ブリストルシュブンキン、リュウキン、エドニシキ、チョウビ など